「フィッシュストーリー」を観た

ここ数年でものすごい数の小説が映画化されている
伊坂幸太郎。これだけ短期間に映画化される小説家も少ないのではないか?

確かに、彼の作品は一見すると映画化しやすそうだ。
舞台は普通の街のことがほとんどで、海外ロケもない。
ちょっと未来の話があるけれど、なにか特別な舞台装置が必要なわけでもない。

人と人との会話の間と、セリフの軽妙さが魅力なので、
人気原作を低予算でできそうな気がする。

そう、この「できそうな気がする」というのがクセモノなのだ。
いくつか伊坂作品の映画を観たけれど、だいたいどれもしっくりこない。
なんか、独特の軽い感じ、空気感が失われてしまっている。
もしくは「陽気なギャングが地球を回す」のように、変に空回りしてる。

そんななか、映画館で見てすごくよかったのが
「アヒルと鴨のコインロッカー」。これをどうやって映画化するの?
という、原作を読んだ人ならば誰しも思う疑問にたいして、
見事にそして鮮やかに応えてくれた。

このときの監督が中村義洋氏。「フィッシュストーリー」も彼が監督していて、
しかも「原作以上に良かった」という評価も聞いたので、期待が高まる。

う~ん、確かにイイ! 伊坂小説の雰囲気を、ここまでうまくすくいとれるのは
この人だけではないでしょうか。パンクバンドの「フィッシュストーリー」という曲を軸に、
1975年、1982年、2009年、2012年という4つの時代が交錯していくこの映画。

タイトル通り「そんなことあるわけないじゃん」的なストーリーなのだが、
それを、こういう流れがあってもいいよね、と思わせてくれるかどうかは、
監督の力量にかなり掛かってくる部分があると思っていたのだけれど、
やっぱり期待に応えてくれた。
それに、斎藤和義の音楽の力も大きい。これだけは、小説では感じられない。
耳に残る、パンクの名曲だと思う。

個人的には、森山未來と多部未華子のパートが好きだった。
2人とも、普段の役柄とはちょっと違う感じで。
あと、浜田岳は、気弱な大学生の役をやらせたら右に出るものはいないなあ。

*伊坂幸太郎×中村義洋監督 の第3弾として、なんと
  「ゴールデンスランバー」が来年1月に公開だとか。
  主演が堺 雅人というのも惹かれる。これは観に行かねば!

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by basscla1 | 2009-10-27 00:44 | 映画  

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