カテゴリ:映画( 108 )

 

真昼のエイリアン『第9地区』

今年のゴールデンウィークは、ひどい風邪を引いてしまって、
5月1日から5日までの5日間、ほんとうに家から出られない状態だった。

そのおかげで、観にいくつもりだった映画がまったく観られなかったのだ。
そして、そのときに観たいと思っていた1本が『第9地区』だ。
観た人全員が「面白かった」と言うもんだから、レンタルになるのが待ち遠しかったんだけど、
レンタル開始しても、なぜかタイミング悪くいつも貸し出し中。

やっと借りられて先日観たんだけど、たしかにこれは面白い!
舞台が南アフリカのヨハネスブルクというのも、
今年ワールドカップが行われたことを考えると、明らかに狙って昨年公開されたんだろう。

難民問題を、エイリアンに置き換えた「たとえ話」であることは誰が見ても明らかなんだけど、
何より面白かったのが、前半と後半のものすごいギャップ。
最初は、ニュース映像なんかも交えてドキュメンタリータッチで進んでいくし、
自らがエビ化していくことで、「差別する側がされる側へ」というような
社会派SF映画か?と思わせておいて、あの後半の怒涛のアクションシーン。

パワードスーツまで使っての大バトルは見所満載だし、最初は能天気だった主人公が
最後は頼もしく成長してたりする。心のなかで「エビ、がんばれ!」と思わせてしまう
この流れの作り方は上手い!
前半と後半でまったく違った印象なのに、決してチグハグな印象ではないので、
1本で2度おいしい気分にさせてくれた。

アカデミー賞作品賞にノミネートってのは、候補作が10本になったからだろうけど、
こういう映画が入ってくるのなら大歓迎! 2010年度もこういう作品をぜひ入れて欲しい。

*低予算で作られたってことだけど、CGなどVFXのレベルは高いと思った。
 白昼堂々と、あれだけハッキリエイリアンを出すってのはあんまりない。
 韓国の『グエムル』くらいかな。
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by basscla1 | 2010-09-13 23:34 | 映画  

『インセプション』は必見の1本

映画館で『トイ・ストーリー3』を観たのが、公開2週目。
その後に行ったのが、8月1日の映画の日に観た『インセプション』。
それからは映画館に行ってないけど、DVDでいくつか。

『インセプション』は、『ダークナイト』のクリストファー・ノーランのオリジナル脚本もの
ということで、とにかく期待していた。なるべく事前情報を入れないようにしていたけど、
もれ聞こえてくるストーリーが、なんとなく最初に観た『メメント』を思わせるところがあったからだ。

コレは、『メメント』や『ダークナイト』のときも感じたんだけど、
観ている途中から、「いま、ものすごい映画を観ているんだ」というドキドキ感がずっと続いた。
それだけでも、自分としてはかなり満足感が高かった。

たくさん言いたいことがあるんだけど、これは良かった、と思ったことを3点ほど。

1.「インセプション」の仕組みの説明が、分かりやすく整理される演出
  ディカプリオがガイドになって、初心者であるエレン・ペイジにこの正解を説明するとろになって初めて、
  この映画の全容が見えてくる。正直、ここの説明に行き着くまでは頭に「???」が並ぶ人のほうが
  多いような気ががするが、ここでうまく解消してくれる、ように感じさせてくれる。
  というのは、よくよく考えてみると分からないところが結構ある。
  でもこのシーンはなんか説得力があるんだよね。

2.映像的な見所がたくさんあるところ
 CMにも使われている、地面が折れ曲がって、上から降りてくる、第2階層での無重力先頭シーンなど、
 映画館の大画面だからこそ楽しめる映像が満載。自分自身も、
 最近はDVDで観てしまう事が増えたのだけど、この映画は大画面で観なければという説得力があった。

3.夢の共有と、深層意識の階層というストーリー
  人の頭の中にダイブするというのは『パプリカ』や『ザ・セル』にもあるけど、誰かの夢を
  皆で共有するというのと、その設計図を他の人が描けるというのは面白い。
  あとは、まるでマトリョーシカ人形のような深層意識の入れ子構造。
  時間の流れもそれぞれ違うという設定になることで、タイムリミットが複数設けられてる。
  
まあ、後から考えてみるといろいろ言いたいところもあるんだけど、最初に書いたとおり、
「スゴイ映画だ」と感じさせてくれることは間違いないし、「メメント」みたいに、
「あれがこーなっているから、あっちはあーなって、、、」など考えながら観るのが好きな人にもオススメ。
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by basscla1 | 2010-09-12 01:48 | 映画  

『トイストーリー3』のすばらしい脚本に涙、、、

作る作品すべてが傑作レベルの面白さという、
脅威のヒット率を誇るピクサー。

中でも『トイストーリー』は、「2」の出来がすばらしく、
まさか「3」が作られるとは思っていなかった。

予告編が公開になって、物語の設定を知ると、
前作から10年という時間の経過がそのまま
ストーリーに生かされている。しかも、
ご主人であるアンディとの別れが描かれるという。
もうこれだけでウルウルしてしまっていた。

満を持して本編(2D)を観にいったけど、
これがものすごく楽しく、そして切ない映画だった。
きっと涙が出てしまうと思って3Dではなく2Dを選んだんだけど、
これが大正解。おもいきり泣かされてしまった、、、


<ネタバレあり>

最初の、自分たちの境遇を受け入れているおもちゃたちの
姿を見て、まずウルウル。
その後の、保育園を刑務所に見立てた大脱走劇は、
笑いあり、アクションありで楽しいシーンの連続!

それぞれのキャラクターが協力しながら危機を乗り越えていく
様子をテンポよく見せてくれる。

笑わせてもらったのが、バービー&ケンのやり取りと、
思いっきりホラーなベイビー人形&モンキーシャイン。

そして、バズ・ライトイヤーに隠された衝撃の設定!!
まさかエスパーニャ バズになるなんて。
もう、これには大爆笑。いや~、本当にアイデアが練りこんである。

脚本の完成度が恐ろしく高いのは毎回のことなんだけど、
今回のオープニングとエンディングのリンクには泣かされた。

冒頭、子どもの妄想が大爆発する西部劇で、楽しそうに
自分の物語におもちゃたちを登場させる子どものアンディ。

そして、新しいおもちゃの主人であるボニー対して、自分の思い出をこめて、
一体一体いとおしそうにおもちゃたちを紹介する、成長したアンディ。

いま思い出しながらブログを書いていても、思わず涙が出そうになる名シーン。
観る人の世代や立場によって感じ方がそれぞれ違う、層の厚いストーリー。
3部作の最後を飾るのにふさわしい作品だった。

作り手のこだわりが、絵作りにもストーリーにも、すみずみまでいきわたって
いる映画というのは、観ている人にも絶対に伝わる。

次は、3Dをぜひ観にいきたい。
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by basscla1 | 2010-07-11 14:18 | 映画  

映画館で『告白』を観た

映画館で最後に観たのは何だろう?
GWは、ずーっと風邪で寝ていたので、『アリス』『シャッターアイランド』も行けず。
ということは『シャーロック・ホームズ』が最後か?

とにかく、六本木ヒルズの最前列で首がつりそうになりながら
観てきましたよ、『告白』を。

これ、事前に原作を読んでいたので展開は知っていたけど、
それでも十分に楽しめた。
これは、中島監督の見せ方のうまさなんだろうなぁと思う。
「なるほど、ここはこんな映像と音楽を付けるのか~」というシーンがたくさん。

特に、予告編で気になっていたダンスのシーンは気になっていたので、
「たしかにあいつならやりそうだよな~」と思わせてくれた。

あとは『告白』というタイトルどおり、小説は基本的に主人公のモノローグ。
特に最初の守口先生のパートは思いっきり独白でもある。
そこをどう演出するのかということも気になっていたけど、
先生のセリフで生徒たちがどう反応するのかを細かく拾っていて、これまた見ていて違和感がない。

正直、この小説のストーリー自体は「それはあり?」と思うところもあったけど、
映画だとあんまりその辺も気にならない。

映画としては、原作小説よりもいろんな視点で楽しめる感じがした。
とはいえ、ホントに救いのない後味悪い作品。
これがヒットするのはちょっと不思議。

あと、ミズホ役の女の子、初めて見たけど、目に意思の強さがあってよかったなぁ。
他に映画出てたりするんだろうか?
これから伸びそうな感じがした。
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by basscla1 | 2010-07-05 23:44 | 映画  

連休中に観た映画

とても天気が良くて、外出日和が続いていた今年のGW。
それなのに、私は5日間ほとんど家で寝ていた、、、、

4月25日の夜に微熱が出てから30日まで、毎日夕方熱が出て、
市販の薬飲んで翌朝下がるというのを繰り返し。

1日の土曜日に病院行ったのに、今度は頭痛まで加わる始末。
もう本当に何もやる気が出なくて、ベッドで寝てるか、
おきていても、ボーっとテレビを見ているだけ。

仕方がないので、録画ためていた『24』シーズン7を観ていた。
しかし!途中録画し忘れていたエピソードがあり、
次に進めず。でも、我慢できないくらい「どうなるんだ!」ってところで
終わっていたので、体調悪いにもかかわらず近くのレンタル店に行ってしまった。

それにしても、シーズン7は、これまで出ていた好きな人物が死んでしまって悲しいね。
あと、さすがに24時間でこれだけのことは起きないだろ~って思うことも多かった。
とはいえ、観ている間はいつもどおり面白かった。

あと、『24』と一緒に借りたのが『サマーウォーズ』。
去年劇場で観てたけど、なんとなくもう1度観たくなって借りた。
やっぱりテンポが良くていいなぁ。DVD買っちゃおうかな。

ということで、本当は観にいきたかった
『アリス』も『第9地区』も『シャッターアイランド』も観られず。
月末までになんとか1本は観たい。
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by basscla1 | 2010-05-12 01:13 | 映画  

最近観た映画

昨年末に『アバター』を観てから、今年は映画館で見たのはたったの1本『シャーロック・ホームズ』のみ。
観にいけないほど忙しかったわけではないけど、なんか足が遠のいてしまった。

とはいえ、映画自体をまったく観ていないというわけではなく、DVDはそこそこ借りている。
TSUTAYAは4枚1000円フェアをやっているんだけど、3月の3連休のとき、初めて4枚借りてみた。

でも、その4枚が何だったか、1ヶ月経っていないのにすでに思い出せないでいた。
ブログを書こうと、記憶をたぐってたぐって、なんとかひねり出てきた。

『2012』

『17アゲイン』

『グラン・トリノ』

『バタフライ・エフェクト3』

以上、思い出した順なのだが、つまりこれは印象に残ったかどうかなんだろう。
それも『2012』は、朝4時くらいで、外は風速20メートルの強風が吹き荒れて
家が揺れる、天然サブウーハー効果の中だったので印象が強いということもある。

それに、『バタフライ・エフェクト』はまあいいとして、
『グラン・トリノ』は、なんでなかなか思い出せなかったのか???
観たときは、前半笑わせてもらい、最後はツツーっと静かな涙が流れたのに、、、

『グラン・トリノ』に限らず、観たときは「あ、いい映画だな」って思っても、
以前に比べて、観たときの印象がすぐに消えてしまっているように感じる。

これって、単純に自分が歳をとったからなんだろうか?
いろいろなタイプの映画を観てきたので、もう新しい刺激に慣れてしまっているのか?

思い出してみると、印象が強いのはやっぱり子どものときに観た
『E・T』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『プロジェクトA』とか。
あとは、学生のときに観た映画も印象深い。

特に、30歳以降に観た映画で強烈に印象が残っている作品が殆どない。
単純に、20代のころに比べて観ている本数が少ないのもあるけど、
なんか、月並みな言い方をすると『映画を消費』している感じだ。

DVDを最近まったく買っていないのも、「どうせ1回しか観ない」という意識があるから。
なんか、映画への情熱(といっても、観るだけだが)が、以前に比べて
自然に薄れてきているのではないかと思ったりする。

でも、このGWには観たい映画が4本も。
『アリス・イン・ワンダーランド』 『シャッター・アイランド』 『第9地区』 『つきに囚われた男』
全部は無理かもしれないけど、連休中に2本は観たいな。
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by basscla1 | 2010-04-20 00:40 | 映画  

2009年の最後は「アバター」

2009年、最後に観る映画はこれに決めてました。
10年前の1999年、最後に観たのは『ファイト・クラブ』でした。
これもまた、画期的な映画でしたが、この『アバター』は、まさに2000年代の最後を
飾るにふさわしい、画期的な1本でした。

六本木ヒルズのTOHOシネマで3D版を鑑賞。
とにかく、惑星パンドラの風景が映し出された最初の衝撃はスゴイ。
3Dというと、画面から飛び出すことをイメージするのだけど、
この映画の場合、逆に奥行きが増している感じがしました。

ストーリーは、「ナウシカ」、「もののけ姫」、「ファイナルファンタジー」のように、
自然環境とそこに住む、暮らす人との交流と、まあ王道ではあるのですが、
それを飽きさせずに魅せる演出はさすがキャメロンだなあと思います。
なんせ、あの青いナヴィに最後には感情移入させるんですからね、ほんとウマイ。


<以下ネタバレあり>
なるべく事前知識を入れたくなかったので、誰が出ているのかすら知らなかったのですが、
なんと、シガニー・ウィーバーが出てたんですねぇ。ビックリです。
考えてみれば『エイリアン2』には出ていたわけで、そんなに驚くこともないのですが。

ただ、面白かったのがラストが『エイリアン2』とは逆になっているところ。
エイリアンでは、クィーンエイリアンにリプリーがパワーローダーを操って戦うのだが、
今回は、大佐の操るパワーローダーが「悪」になっていた。
まあ、アバターも同じく“操っている”わけなんだけど、一応生物反応はあるようなので、
その逆転が面白いと感じた。

とにかく、この映画は3Dで観ることをオススメします。というか、3Dでなければ、
魅力の半分も体感できないのではないかと思います。

この映画のキャッチフレーズ「観るのではない。そこにいるのだ。」は、
まさに3Dで観た人は誰しもうなずくこと間違いない。
久々に映画のキャッチフレーズでいいなと感じた。

あぁ~、今度はIMAXで観たくなってきた!
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by basscla1 | 2010-01-08 00:40 | 映画  

新旧ファンを取り込める「STAR TREK」

アメリカでは大ヒットしながら、どうしても日本では
当てることができない映画というものがある。

コメディ映画、パロディ映画なんかもそうなのだが、
「STAR TREK」シリーズも、どうしても日本ではヒットしない。

本作も、アメリカでは大ヒットしたのだが、やはり日本では
散々な成績。観にいくのは本当のトレッキーだけ、というのがその理由だろうか。
しかし、観た人たちからはすこぶる評判がよかったので、
DVDになったらすぐに借りようと思っていた。

いやぁ、これが想像以上によかった!
いわゆるシリーズものの「ビギニング」としてはこれ以上ないエピソードだった。

話の展開は、SFの舞台を借りたオーソドックスな青春映画。
カーク船長、Mr.スポックという2人の出会いと友情の絆が生まれるまでを、
熱く、そしてテンポよく描いているので、まったく飽きることはなかった。

特に熱いのが、冒頭の艦隊戦シーン。思いっきり浪花節なのだが、
「艦長かくあるべし」という理想像を体現。
ここで、多くの男子のハートをわしづかみにすること間違いなしだ。

主人公2人のキャラクターも十分に立っているので、
シリーズの初心者であってもまったく気にならない。
過去の映画も「シリーズを見ていなくても大丈夫」と言われていたが、
今回は、そもそも「はじまり」の物語であるので、これ以上初心者向けの作品はないかも。

一方、シリーズのファンであればその楽しさはさらに増幅。
ドクターマッコイやスコッティ、ウフーラなど、シリーズレギュラーメンバーとの出会いや
おなじみのセリフに「ニヤリ」とすること間違いなし。

そして、なんといってもうれしかったのが、
船体に描かれた「ENTERPRISE」の文字が現れるシーンと、
大団円の後に流れるおなじみのテーマ曲が流れるラストシーン。
私はここで「ああ、まぎれもなくスタートレックだ」といった、
なんとも表現しにくいような気持ちになった。

特に、ラストはまさにこれからこのキャストでさらに冒険が続くという
作り手の意思が感じられて、「早く2作、3作目が見たい!」と思った。

やっぱりこういうSF冒険活劇を作らせたら、ハリウッドは強い。
次こそは、絶対劇場に足を運ばねば!
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by basscla1 | 2009-11-17 01:32 | 映画  

「ブライダル・ウォーズ」と「ラブ ダイアリーズ」

渋谷TSUTAYAで、なんとなく気分でラブコメ2本を借りてみた。

「ラブ ダイアリーズ」は、子役のアビゲイル・ブレスリンと、
レイチェル・ワイズが出ているというのが気になっていた。
まあ、それにしてもこの邦題のヒドさはなんなんだ。
「ラブアクチュアリー」のスタッフが、ていうことなんだろうけど、
もうそういうのは本当にやめた方がいい。

父親の昔の恋人の話から、娘が母親が誰なのかを当てる、
というのが基本なのだが、昔のエピソード以上に魅力的なのが、
現在のパートでの父親と娘のやりとり。
この子役は本当にうまいなあと思う。

特に、母親がだれかを当てて、ハッピーエンドの理由を
聞いた時の表情とか、すごくいい。
映画自体はよかっただけに、返す返すこの邦題が惜しいと思う。

もう1本「ブライダル・ウォーズ」は、アン・ハサウェイとケイト・ハドソン共演で、
特にアン・ハサウェイのカワイイ姿が見たくて借りた。
確かに笑える部分もあるんだけど、ちょっとシャレになっていないというか、
女性の結婚式に対するこだわりがすごいということを再認識させられた。

そして、これまたケイト・ハドソンがいい意味で憎たらしい顔(メイク)なのよ。
アン・ハサウェイとの対比がうまくできているんだけど、途中からその
役割が変わってくる所なんかは、やっぱりこういうラブコメを作らせると
ハリウッドは見せ方を工夫するなぁと感じた。

この2本、男性でも楽しめるけど、やっぱり女性が観るともっと楽しめそう。
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by basscla1 | 2009-11-10 00:22 | 映画  

「フィッシュストーリー」を観た

ここ数年でものすごい数の小説が映画化されている
伊坂幸太郎。これだけ短期間に映画化される小説家も少ないのではないか?

確かに、彼の作品は一見すると映画化しやすそうだ。
舞台は普通の街のことがほとんどで、海外ロケもない。
ちょっと未来の話があるけれど、なにか特別な舞台装置が必要なわけでもない。

人と人との会話の間と、セリフの軽妙さが魅力なので、
人気原作を低予算でできそうな気がする。

そう、この「できそうな気がする」というのがクセモノなのだ。
いくつか伊坂作品の映画を観たけれど、だいたいどれもしっくりこない。
なんか、独特の軽い感じ、空気感が失われてしまっている。
もしくは「陽気なギャングが地球を回す」のように、変に空回りしてる。

そんななか、映画館で見てすごくよかったのが
「アヒルと鴨のコインロッカー」。これをどうやって映画化するの?
という、原作を読んだ人ならば誰しも思う疑問にたいして、
見事にそして鮮やかに応えてくれた。

このときの監督が中村義洋氏。「フィッシュストーリー」も彼が監督していて、
しかも「原作以上に良かった」という評価も聞いたので、期待が高まる。

う~ん、確かにイイ! 伊坂小説の雰囲気を、ここまでうまくすくいとれるのは
この人だけではないでしょうか。パンクバンドの「フィッシュストーリー」という曲を軸に、
1975年、1982年、2009年、2012年という4つの時代が交錯していくこの映画。

タイトル通り「そんなことあるわけないじゃん」的なストーリーなのだが、
それを、こういう流れがあってもいいよね、と思わせてくれるかどうかは、
監督の力量にかなり掛かってくる部分があると思っていたのだけれど、
やっぱり期待に応えてくれた。
それに、斎藤和義の音楽の力も大きい。これだけは、小説では感じられない。
耳に残る、パンクの名曲だと思う。

個人的には、森山未來と多部未華子のパートが好きだった。
2人とも、普段の役柄とはちょっと違う感じで。
あと、浜田岳は、気弱な大学生の役をやらせたら右に出るものはいないなあ。

*伊坂幸太郎×中村義洋監督 の第3弾として、なんと
  「ゴールデンスランバー」が来年1月に公開だとか。
  主演が堺 雅人というのも惹かれる。これは観に行かねば!

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by basscla1 | 2009-10-27 00:44 | 映画